3-4 目線配り
【大撮影会の場合】
私が最初に参加した撮影会は全東京写真連盟です。その後何度も参加しました。
15人のモデルを450人ぐらいのカメラマンで撮影するという典型的な大撮影会です。
1人のモデルが30人のカメラマンを相手にします
モデルの前にカメラマンが3列になります。
最前列のカメラマンはしゃがみ、真ん中のカメラマンは中腰、1番後ろのカメラマンは立った状態です。
横に10人並んでいると思ってください。
これは他の大撮影会でも同じです。
大勢のカメラマンを相手にするのでポーズや表情を変える前に目線を動かします。
途中で表情やポーズを変えると不公平になります。
「さっきの表情のほうが良かった」「さっきのポーズを撮りたかった」
ポーズや表情を変えないで、最後まで目線を動かします。
ポーズも表情も変えないで一定の速度で左端から右端まで目線を送ったら、今度は表情とポーズを変えて右端から左端まで一定の速度で目線を動かす。
右端から左端まで目線を送ったら、今度は表情とポーズを変えて左端から右端まで一定の速度で目線を動かす。
この繰り返しです。
このやり方が1番公平なのでカメラマンから不満が出ません。
【少人数制囲み式撮影会の場合】
私がサラリーマンになってから参加していたレースクイーン撮影会が少人数制囲み式撮影会です。
90分の参加費が7500円程度で、2人のモデルを15人~30人ぐらいで撮影します。
ビューイット撮影会も少人数制囲み式撮影会で、私が参加していたレースクイーン撮影会を参考にしています。
慣れないうちは、左から右、右から左と目線を移動させて構いません。
一定の速度(1人2秒以内、1秒でも可)でポーズや表情を変える前に目線を動かすことが大切です。
慣れてきたらランダムに目線を動かしましょう。(下記の図を参照)
この時に目の位置を変えずに目線だけ動かしてください。
カメラマン達は目にピントを合わせて待っているので、目の位置が変わらないほうが撮影しやすいからです。
2秒以内で(1秒でも可)目線が動いていればカメラマンたちは自分の所に目線が来なくてもカメラを降ろせなくなります。
ファインダー越しにずっとモデルを観ていることになるので、モデルのことが記憶に残ります。
シャッター音がたくさん聞こえるので、「周りの人が一生懸命撮影しているから自分も撮影しなければいけない(ピア効果)という気持ちになり更に一生懸命に撮影してくれます。
カメラマン全員に目線を配り終えるまでは、ポーズも表情も変えてはいけません。
笑顔を75%以上にしてください。
そうするとカメラマンからすると最初からいきなりモデルの笑顔が来ることになります。
カメラマン達は普段はサラリーマンとして働いています。
職場に一緒に働いている女性は真剣に仕事をしているので笑っていません。
サラリーマンたちにとっては真顔の女性は見慣れているので笑顔の女性の方が希少価値があるからです。
特にビューイット撮影会に参加するカメラマンはモデルの笑顔を撮りたがります。
それから何度も説明していますが、今はSNSを通じて素人女性がカメラマンを募集しています。
1時間2000円で個人撮影をしてくれるカメラマンを募集している素人モデルがたくさんいます。
その素人モデルと同じことをしてはいけません。
無表情を撮りたいカメラマンはビューイット撮影会ではなく、もっと参加費が安い素人モデルを撮影します。
そして全員に目線を配り終えたら初めて表情を変えます。
毎回表情を変えてくれた方が嬉しいのですが、カメラマンが喜んでいるのなら同じ表情で3巡まではOKです。
以上を繰り返して、そろそろ表情でカメラマン達をリードするのが限界だなと感じたらポーズを変えてください。
上手なモデルほどポーズを変えません。
目線配りと表情だけで10分~15分ぐらいはカメラマン達をリードしてください。
※手の位置を変えるとか、首をかしげるとかは構いません。
※立ったり座ったりしゃがんだりなどポーズを変えると仕事をしているように見えるし、やることがなくなります。
ポーズを変えることでカメラマン達をリードするのが限界になったら撮影場所を移動します。
だから上手なモデルほど撮影場所を移動しません。
カメラマン達によそ見をさせない。
ファインダー越しにモデルを見つけさせる。そうするとモデルの記憶が残り楽しいのでリピーターになってくれます。
【素人モデルの場合】
撮影された経験は誰でもあります。
撮影されるときはカメラマンから何らかの指示を受けます。
カメラマンは何かの意図があって指示を出しています。
つまりカメラマンの指示通りに動いてカメラマンの作品作りに協力した経験は誰でもあります。
だけど複数のカメラマンから同時に撮影された経験があるのは素人ではありません。
だから素人モデルはカメラマンが撮影し終えるまで目線を動かすことができません。
大抵の場合はカメラにまっすぐに顔を向けてしまいます。そうすると証明写真みたいな画像になってしまいます。
下手な順に
・カメラマンが撮影し終えるまでモデルは何もしない。表情もポーズも変えない。←全くの素人に多い
・カメラマンが撮影し終えるまでポーズを変えるけど表情を変えない←フリーモデルに多い
経験を積んで少し上手くなると次のパフォーマンスが多くなります。
カメラマンが撮影し終えるまで目線を動かせない。
カメラマンが撮影をし始めたときは、途中から笑顔、また真顔になってから目線を次のカメラマンに移す。
いちいち真顔に戻さないでください。
ビューイット撮影会に参加するカメラマン達は笑顔を撮りたいのです。
真顔の時間が5秒の場合はカメラマンたちは笑顔を2秒撮影してから撮影を終えます。
合計で7秒。
7秒間モデルが目線を動かさないとカメラマンたちはカメラを降ろしてモデルを観なくなります。
画像チェックを始めたり、ボーとしたり、風景を撮影したり、カメラマン同士でお喋りをしたりしますが、1番多いのは撮影しているカメラマンを観ることです。
そうするとモデルの記憶が残らないので楽しくない。楽しくないのでリピーターになってくれません。